目次:
- 2026年から融資評価はどう変わるのか【解説】
1-1. これまでの融資審査と2026年以降の違い
1-2. 「事業性評価」とは何か【比較】
1-3. なぜ今、事業計画が重視されるのか
- 融資で評価される事業計画の中身
2-1. 金融機関がチェックする5つのポイント
2-2. 数字だけでは足りない理由【解説】
2-3. よくあるNG事業計画の特徴
- 税理士が実務で感じる「通る会社・通らない会社」の違い【比較】
3-1. 融資に強い会社の共通点
3-2. 創業期・赤字でも評価されるケース
- 創業融資・銀行融資で失敗しないための実務対応【解説】
4-1. 日本政策金融公庫と銀行融資の考え方の違い
4-2. 事業計画は誰が作るべきか
4-3. 税理士が関与するメリット
- 2026年を見据えた資金調達戦略【まとめ】
5-1. 今から準備すべき3つのこと
5-2. 会社設立・法人化と事業計画の関係
5-3. 福山起業サポートオフィスができる支援
- 2026年から融資評価はどう変わるのか【解説】
1-1. これまでの融資審査と2026年以降の違い
これまでの中小企業向け融資では、決算書の内容、特に「過去の実績」が重視されてきました。売上や利益が安定しているか、自己資本は十分か、債務超過ではないか、といった点が主な評価軸です。そのため、創業間もない会社や、先行投資で一時的に赤字になっている会社にとっては、融資のハードルが高いと感じる場面も少なくありませんでした。
しかし、2026年を見据えた最近の金融機関の動きでは、「過去」だけでなく「これから」を評価する姿勢が明確になっています。具体的には、事業の将来性や成長戦略、経営者の考え方や実行力といった、いわゆる“事業性評価”を重視した融資が広がっています。
この変化は、単なるトレンドではありません。人口減少や市場縮小が進む中で、金融機関自身も「伸びる会社」「地域に必要とされ続ける会社」を支援しなければ、長期的な取引関係を築けないという危機感を持っています。その結果、2026年以降は「事業計画を持っているかどうか」が、融資の可否や条件を左右する重要な要素になっていくのです。
1-2. 「事業性評価」とは何か【比較】
事業性評価とは、決算書の数字だけでは見えない会社の価値を、多角的に評価する考え方です。具体的には、次のような要素が見られます。
まず一つ目は、事業内容そのものです。どのような商品やサービスを提供し、どんな顧客に、どのような価値を届けているのか。競合と比べたときの強みや差別化ポイントは何か、といった点が問われます。
二つ目は、市場環境と将来性です。その事業が属する市場は成長しているのか、縮小しているのか。社会情勢や法改正、技術革新によって追い風が吹く可能性はあるのか、といった外部環境も評価対象になります。
三つ目は、経営者の姿勢や計画性です。数字に裏付けられた事業計画を持ち、それを自分の言葉で説明できるかどうかは、金融機関にとって非常に重要な判断材料になります。
従来型の「決算書重視型融資」と、事業性評価融資を比較すると、前者が「過去の結果」を見るのに対し、後者は「未来の可能性」を見る点が大きな違いです。2026年に向けては、この後者の比重が確実に高まっています。
1-3. なぜ今、事業計画が重視されるのか
事業計画がこれほど重視される背景には、金融機関側の事情もあります。低金利環境が長く続き、単にお金を貸すだけでは利益が出にくい中で、金融機関は「貸したお金がきちんと返ってくるか」だけでなく、「その会社と長く付き合えるか」を重視するようになっています。
その判断材料として最も分かりやすいのが、事業計画です。事業計画があれば、会社がどこを目指し、どのような道筋で成長しようとしているのかが見えてきます。逆に、計画が曖昧な会社は、いくら今の数字が良くても「先が見えない」と判断される可能性があります。
特に2026年以降は、企業価値や将来キャッシュフローを重視する考え方がさらに浸透すると見込まれています。その流れの中で、事業計画を持っている会社と、そうでない会社との差は、これまで以上に大きくなるといえるでしょう。
- 融資で評価される事業計画の中身
2-1. 金融機関がチェックする5つのポイント
融資の現場で、金融機関が事業計画を見る際に特に注目しているポイントは、大きく分けて五つあります。
一つ目は、売上計画の妥当性です。根拠のない楽観的な数字ではなく、過去の実績や市場規模、受注状況などから説明できる売上計画かどうかが重要です。
二つ目は、利益構造です。売上が増えても利益が残らないビジネスでは、返済原資に不安が残ります。原価や固定費の考え方が整理されているかが見られます。
三つ目は、資金繰り計画です。どのタイミングでお金が入ってきて、いつ支払いが発生するのか。キャッシュフローの見通しが立っているかどうかは、融資判断に直結します。
四つ目は、経営課題と対策です。うまくいかない可能性やリスクを理解し、それに対する対応策を考えているかどうかも評価されます。
五つ目は、経営者自身の理解度です。事業計画を「誰かに作ってもらった資料」としてではなく、自分の言葉で説明できるかどうかが、最終的な信頼につながります。
2-2. 数字だけでは足りない理由【解説】
事業計画というと、どうしても数字の表ばかりを思い浮かべがちですが、それだけでは十分とはいえません。金融機関が本当に知りたいのは、「なぜその数字になるのか」という背景です。
たとえば、売上が前年より大きく伸びる計画になっている場合、その理由が説明できなければ評価は下がります。新しい取引先が決まっているのか、価格改定を予定しているのか、新商品を投入するのか、といったストーリーが必要です。
数字とストーリーが一致している事業計画は、説得力があり、金融機関からの評価も高くなります。逆に、数字だけが独り歩きしている計画は、「机上の空論」と受け取られてしまう可能性があります。
2-3. よくあるNG事業計画の特徴
融資相談の現場でよく見かけるのが、評価を下げてしまう事業計画です。たとえば、毎年売上が右肩上がりで伸び続ける前提になっているものや、利益率が業界平均とかけ離れているものなどは、根拠を疑われやすくなります。
また、リスクについて一切触れていない計画も注意が必要です。事業には必ず不確定要素があります。それを理解したうえで対策を考えている会社の方が、金融機関からは「現実を見ている」と評価されます。
- 税理士が実務で感じる「通る会社・通らない会社」の違い【比較】
3-1. 融資に強い会社の共通点
実務の中で感じる、融資に強い会社にはいくつかの共通点があります。その一つが、数字と現場が一致していることです。経営者が自社の数字を理解し、日々の経営判断に活かしている会社は、説明にも一貫性があります。
また、将来の話をするときに、「なんとなく」ではなく、「こうした理由でこうなる」と説明できる点も共通しています。これは、しっかりと事業計画を考えている証拠です。
3-2. 創業期・赤字でも評価されるケース
創業期や赤字の会社でも、融資が通るケースは少なくありません。その場合に評価されているのは、将来性と準備状況です。創業融資では特に、日本政策金融公庫などが事業計画を重視しますが、民間金融機関でも同様の傾向が強まっています。
赤字であっても、その理由が明確で、改善の道筋が示されていれば、前向きに評価されることがあります。重要なのは、現状を正しく把握し、次の一手を考えているかどうかです。
- 創業融資・銀行融資で失敗しないための実務対応【解説】
4-1. 日本政策金融公庫と銀行融資の考え方の違い
日本政策金融公庫は、創業期や小規模事業者の支援を目的としているため、事業計画の内容を特に重視します。一方、銀行融資では、決算書などの実績も重要ですが、近年は事業性評価の考え方が浸透しています。
それぞれの特徴を理解し、どの金融機関に、どのタイミングで相談するかを考えることが、融資成功の近道です。
4-2. 事業計画は誰が作るべきか
事業計画は、最終的には経営者自身が考えるべきものです。ただし、数字の整理や表現の仕方については、専門家のサポートを受けることで、より説得力のある計画になります。
税理士が関与することで、税務や会計の視点から無理のない計画を作ることができ、金融機関への説明もスムーズになります。
4-3. 税理士が関与するメリット
税理士が事業計画づくりに関与する最大のメリットは、「現実的で、継続的に使える計画」になる点です。融資のためだけの計画ではなく、その後の経営管理や資金繰りにも活かせる計画を作ることで、経営の安心感が高まります。
おおたち会計事務所 福山起業サポートオフィスでは、創業期から資金繰りまでフルサポートし、速い・安心・お得な体制で支援しています。金融機関対応の経験が豊富な点も、安心して相談いただける理由の一つです。
- 2026年を見据えた資金調達戦略【まとめ】
5-1. 今から準備すべき3つのこと
2026年を見据えて、今から準備すべきことは大きく三つあります。一つ目は、自社の強みと課題を整理すること。二つ目は、それを数字に落とし込んだ事業計画を作ること。三つ目は、その計画を説明できるようにすることです。
5-2. 会社設立・法人化と事業計画の関係
会社設立や法人化を検討する際にも、事業計画は欠かせません。法人化診断を行い、どのタイミングで、どの形態が最適かを考えるうえでも、計画があることで判断がしやすくなります。
5-3. 福山起業サポートオフィスができる支援
備後エリア有数の創業サポートを行う福山起業サポートオフィスでは、会社設立、創業融資、資金調達支援から、記帳代行、決算・法人税申告まで一貫してサポートしています。クラウド会計の専門家集団として、経営者が安心して本業に集中できる環境づくりをお手伝いします。
2026年以降、事業計画を持っている会社は、確実に融資の場面で有利になります。今のうちから準備を進め、将来に向けた一歩を踏み出していきましょう。

